背中合わせの恋










―――僕は、君が嫌いだよ…









私は貴方が大好きよ。


貴方にどんなに嫌われていても、私は貴方が大好きなの…。




武士として生き抜く迷いなき意志も、

刀にかける強い思いも、

近藤さんに尽くす純粋な心も、

そして、その裏で危なげに揺らいでいる心までをも


私は、深く深く


愛しているの…。






顔を埋めた隊服から、沖田さんの優しい匂いが香ってきて、私はまた涙を流した。



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