† of Thousand~千の定義
二章
† 二章
私の部屋は、意外にも女らしい。
カーテンは淡い桃色であるし、レースもついている。
しゃれた鏡台もあれば、女性向け雑誌も放置されている。
コスメティックな品物も、ベッドに転がっていたりする。
女物を散らかし、片付けていないのは、あえてだ。
世間で私は実はいわゆる『いい女』なのだ。
長い黒髪も、適度に育った肢体や胸も、他人へ自慢できる。
そんな『いい女』に相応しいだけのコーディネートをしてあるのだ。
が、
「いやぁ、いかにも偽装されているかのような部屋ですね。愉快、愉快」
突然の闖入者は、そんな我が城の外面を、見破っていた。
狐目男の脇に置かれた普段は隠してある品々が、それを物語っている。
「お前……何者?」
と、私は玄関に立ち尽くしたまま、質問を改めた。
私の部屋は、意外にも女らしい。
カーテンは淡い桃色であるし、レースもついている。
しゃれた鏡台もあれば、女性向け雑誌も放置されている。
コスメティックな品物も、ベッドに転がっていたりする。
女物を散らかし、片付けていないのは、あえてだ。
世間で私は実はいわゆる『いい女』なのだ。
長い黒髪も、適度に育った肢体や胸も、他人へ自慢できる。
そんな『いい女』に相応しいだけのコーディネートをしてあるのだ。
が、
「いやぁ、いかにも偽装されているかのような部屋ですね。愉快、愉快」
突然の闖入者は、そんな我が城の外面を、見破っていた。
狐目男の脇に置かれた普段は隠してある品々が、それを物語っている。
「お前……何者?」
と、私は玄関に立ち尽くしたまま、質問を改めた。