Jewel Memory*2つ年下
笑い声があふれる中。
♪〜♪〜♪
あたしのケータイの着信音が響き渡った。
ママからだ。
「未来、ママがそろそろ帰っておいでだって」
ケータイの画面を見ながら、未来に話しかける。
「わかった。
優、もう帰るね」
「あ、うん。
じゃあね」
最後まで笑顔で、未来はみんなとバイバイした。
「優っ!
メールするから」
別れ際に、あたしは優に向かって叫ぶ。
「分かった!」
距離があるせいか、
小さく聞こえた優の声。
でも、大きく手を振ってる姿はよく分かった。
未来が使ってるのは、ママのケータイ。
だから、優との連絡は大抵あたしがとる。
それでアドレス知ってるってわけ。
言っとくけど、
別に妹の彼氏を取るとかじゃないからね。
小走りに、車の多い道を行く。
楽しい時間を過ごせて良かった。
足は……切ったけど。
未来のあんな笑顔、
久しぶりに見たかもなぁ。
そう、この日───
忘れもしない、5月17日。
それは、
キミと出会えた奇跡の日付。
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