Jewel Memory*2つ年下



笑い声があふれる中。


♪〜♪〜♪



あたしのケータイの着信音が響き渡った。


ママからだ。



「未来、ママがそろそろ帰っておいでだって」


ケータイの画面を見ながら、未来に話しかける。



「わかった。
優、もう帰るね」


「あ、うん。
じゃあね」


最後まで笑顔で、未来はみんなとバイバイした。



「優っ!
メールするから」


別れ際に、あたしは優に向かって叫ぶ。


「分かった!」


距離があるせいか、
小さく聞こえた優の声。


でも、大きく手を振ってる姿はよく分かった。





未来が使ってるのは、ママのケータイ。


だから、優との連絡は大抵あたしがとる。


それでアドレス知ってるってわけ。




言っとくけど、

別に妹の彼氏を取るとかじゃないからね。






小走りに、車の多い道を行く。


楽しい時間を過ごせて良かった。



足は……切ったけど。




未来のあんな笑顔、
久しぶりに見たかもなぁ。








そう、この日───


忘れもしない、5月17日。


それは、


キミと出会えた奇跡の日付。






.
< 13 / 267 >

この作品をシェア

pagetop