Jewel Memory*2つ年下
「あ、ちょっと〜トイレっ!」
怪しい笑みを残して、静かに部屋を出て行った優。
絶対なんか企んでるな、あいつ。
そう思いつつ、数分後。
未来と巳波は2人でトランプ中。
あたしは、それを見てるところ。
「なんか、あいつ遅くね?」
不意に、巳波が言った。
「あれ?
優って、どこ行ったの?」
優がいないことに今気付いた未来。
優ってば可哀想に。
彼氏なのに、未来に忘れられてるよ。
「由紀乃、ちょっと見てきてー」
「えーー」
あたしが反抗すると
「今、大富豪やってるの〜」
口を尖らせて、こっちを見てくる未来。
「わかったよぉ〜。
見てくればいいんでしょっ。
見てくれば」
仕方なしに部屋を出た。
階段を下りて、リビングへ……って。
ドア開けっ放しだし。
呆れてリビングを見てみれば、
「優ー!
何勝手にリビング入って……
しかも犬と遊ぶなっ」
坂本家の愛犬と、戯れてる。
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