Jewel Memory*2つ年下



「こんばんはっ!」


『あら、こんばんはー』


「あ、えっと、由紀乃です」


『あらーホントぉ。
由紀乃ちゃん?
元気にしてた?』



緊張気味なあたしの声とは反対に、明るい返事が聞こえた。



今は、巳波のママと電話中。

巳波のケータイで。



用件は、


「今日、9時頃まで巳波と一緒にいていいですか?」


ってこと。



遊ぶことに夢中になってたら、
時計の針は19時を指してるし。


でも、もっと一緒にいたかったから。



『由紀乃ちゃんは大丈夫なのー?』


「はい!
大丈夫です。

っていうより、一緒にいたいです」



あたしの発言に優が笑ってる。


『あ、ホント〜』


巳波のママも笑ってる。


『由紀乃ちゃんが一緒なら、安心なんだ。

じゃあ〜頼んでも大丈夫?』


「はいっ」

もっちろん♪


あたしが一緒なら安心、か。

ヤバい、嬉しすぎる。


『今度、由紀乃ちゃんも遊びに来てね』


「はい、ぜひ行かせていただきます」


『じゃ、またね』


「さようなら」



電話を切って、巳波にケータイを返した。


何もいわず受け取った巳波をじっと見つめる。





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