Jewel Memory*2つ年下
5月18日。
太陽が顔を出し、眩しい光が空から降り注ぐ。
自転車をこぎながら、優に話しかけられた。
「由紀乃の1年の時好きだった人って誰!?」
…急に何なの。
ま、優は弟みたいな存在だし。
過去のことだから、
言ってもいっか。
「木下大祐だよ」
「木下君かぁ!」
あたしの答えに納得の優。
ってか、なんで優が
木下君のこと知ってるの?
「ねぇ、なんで木下君のこと知ってるの?」
「だってサッカー一緒だったもん」
あっ、そっか。
木下君もサッカーやってたんだっけ。
「木下君、めっちゃ優しいよね」
あたしは過去をたどりながら喋る。
「だって見た目からして優しそうじゃん」
「確かに」
優と話してて、思ったことが1つ。
木下君が、あたしにとっての
“好きな人”
じゃなくて
“好きだった人”
に、確実に変わってたんだ。
今は、
手に入れたい
とかじゃなくて、
仲良しの友達でいてほしい。
そんな存在に変わってた。
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