Jewel Memory*2つ年下



この時、あたしの瞳には巳波しか映ってなかった。



なんでだろうね。




運動が得意で、
優しくて、
可愛くて。


自転車をこいでる姿が、
カッコよく見えた。




不思議だよね。


まだ会って2日目なのに。


すごく気になるんだ、

巳波のこと。





年下で、
妹の友達で、
背が低くて。


これって恋なの?


でも、あたしは拓が好きなはず。


だから、これは恋とは違うよね?




自分の心に何度も問いかける。



目線はそのまま。

巳波だけを見たまま。




あんなにキラキラしてるんだ。


巳波の笑顔が、誰よりも綺麗に輝いて見えた。






「巳波、アド交換しよ?」



自転車から下りて、芝生に座り込んだ巳波に、あたしは声をかけた。


躊躇いもあったけど、繋がりがほしくて。




拓には、なかなか聞けないのにな。



「うん」


笑ってそう答えると、ケータイを取り出す。



巳波が、ケータイ持ってて良かった♪





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