Jewel Memory*2つ年下



堀川竜は、

積極的で、追いかけてきてくれて、すぐ行動に移すタイプだけど。



巳波は、

照れ屋で、すぐ行動に移さないから。



“可愛い”だって、

“好き”だって、

今までに数えるほどしか言われたことない。



ただ、その時々の言葉が嬉しくて、幸せだって思えた。



態度に表さないだけで、スゴく優しい一面だってある。



ほんの少し、妬いてくれたことだってある。




あたしの知らないところで、悩んでくれてた時だってあったんだ。






だからね、愛するとか愛されるとか、


追いかけるとか追いかけられるとか、


そんなの、もうどっちでもいい。




あたしは、自分が思ってた以上に、巳波に惚れてるだけ。



消えそうになった炎は、まだ燃え続けてる。





堀川竜とメールしてて、気付いたの。


あたし、どんなに素敵な言葉でも、


巳波が言ってくれなきゃ意味がないんだってこと。





だって、言っちゃったもんね。


『巳波の幸せが、あたしの幸せだよ』って。





.
< 214 / 267 >

この作品をシェア

pagetop