Jewel Memory*2つ年下
「うん、いーよ」
答えてすぐ、ココのところに走った。
教室を飛び出して、
階段を駆け下りた後。
昇降口の前で、ココに手を振る。
「また明日ね。
部活頑張って!」
「うん。
バイバーイ」
いつも通りに
昇降口で別れて、部活に向かう。
「こんにちはー!」
今日も元気よく、美術室の扉は音を立てた。
3年間、
あたしは美術部に所属中。
優しくて楽しいメンバーに囲まれて、毎日絵を作成。
そして今日も。
変わらない教室。
変わらないメンバー。
変わらない笑顔。
でも。
1つ、美術部に入ってたことで
大きく変わったことがあるんだ。
ちょうど美術室は、校庭の様子が見えるから。
その中でも、陸上部の活動が1番よく見えて。
この瞬間から、
運命はあったのかもね。
それは、ほんのわずかな
運命だけど。
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