Jewel Memory*2つ年下
うん、きっと良かったんだよね。
でも───
「じゃあまた学校でね〜」
ココと駅で別れて、手を振る。
家に帰る途中で、ケータイの充電切れ。
はぁ〜‥
無意識のうちに出るため息に、さらにため息が出た。
そーいや、拓が好きだった時に、よくため息出てたっけ。
あの時は、本当に拓が好きだったんだなぁ。
今までの様々な記憶が、鮮明に蘇ってきた。
寂しい。
気持ちを一言で表すなら、この言葉しかあたしには思いつかないよ。
人は1人じゃ何もできない。
いつからだろ。
こんなに寂しがり屋になったの。
巳波に出会ってからだよね。
想い出の後には、今日の出来事を思い浮かべてみる。
どんな時でも、どうしても忘れられなかった。
いつも隅のほうに、
必ず浮かぶ。
巳波の名前と笑顔。
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