Jewel Memory*2つ年下
あたしには、巳波しかいない。
無理なんだよ、きっと。
あたしがこの恋をあきらめるとか。
嫌なんだよ、だって。
ふと思い出しちゃうんだから。
“好き”
その気持ちが、どれだけ重いものなのかくらい分かってる。
“恋”
その衝動が、どれだけ人を幸せにして、苦しめているのかくらい分かってる。
“愛”
その欲望が、互いを深く傷付けていることくらい分かってる。
だけど全部、分かってても自分じゃ止められない。
操られたように、人は誰かを好きになって。
恋に落ち始める。
愛しているだけ、愛されたいと思う。
あたしだって、ちゃんと見てほしいんだよ。
愛されたいとか思うよ。
やっぱり、終わりにしたくないよ。
―――――
本文
あたしは巳波が好きだよ
―――――
.