Jewel Memory*2つ年下



今ならそう思えても、この時のあたしはバカだから。


キミを傷付けることばかりしていた自分に…


すぐ気付くことができませんでした。



相手の気持ちを考えることより、嬉しさのが勝っていたから。



ただ、謝ることしかできない。


こんなあたしを、許してくれますか?





* * *



7月1日。

夏───。




5月に花火をしたあの日から、ずっと暑くなった今日。


あの日つくった足の切り傷は、もう薄く線が残っているだけ。



嫌だった傷。


だけど、その傷は宝物に変わった。


あの日、巳波に出会った。


その証拠だから。



だから時々悲しくなる。


傷が治った分、時は流れているんだって実感しちゃうんだもん。





そーいえば!


昨日の夜に、巳波のお母さんとメアド交換したんだった。



巳波が普段消してるはずのあたしとのメール。



前に

『バレてからじゃ遅い』

って、言って消してたくせに。



あたしが

『巳波大好き』。

恥を捨てて送ったメール。




巳波のお母さんが見ちゃって…。


あたしと巳波の関係がバレちゃいました☆





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