Jewel Memory*2つ年下



それがスゴく……


羨ましいんだ。



みんなみんな、あたしにはないものを持ってて。


日々を過ごしてくだけで、自信なくすよ。


大袈裟だけど。





日も暮れ始めて夜が近付いてきた頃。


あたしは友達とバイバイした。


今日の午後は雨のち雷。


雷、ヤダなぁ。




漆黒の夜空は、何もかもを包み込んでしまいそうで。


怖かったけど。



今日だけは違ってた。


いっそ、包み込まれちゃいたい。


雨に濡れて、びしょびしょになって。


思いっきり泣きたい。




眠れないんだよ。


夜になるとキミを思い出すから。


目を閉じれば、キミの笑顔が浮かぶから。



巳波は知らないよね。


未来が寝た後、誰にも気付かれないように‥


ベットの上で布団に潜り込んで、1人涙を流していたこと。



寂しいよ。


毎日が、不安だよ。



忘れたいのにさ、巳波のこと。


いつだって隅にあるんだ。


今日も何回、心の中で呟いただろうね。


『巳波』


その愛しすぎるキミの名前を。





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