Jewel Memory*2つ年下
想い結び
習い事があって、迎えを待ってる時間。
ひたすらサッカー部の練習を見てた。
だって、暇なんだもん。
そりゃ陸上部の練習見たいけどさ。
駐車場から距離ありすぎて見えないし。
あれ?
こっちに誰か…来る?
と、思いきや来ない。
って、もしかして来ようとしてたのって巳波?
まさかね。
まだ部活やってる時間だしナイナイ。
そろそろ空が赤みを帯びる。
夏は日が長いから5時半でも、まだ明るい。
「じゃあね」
突然、ぼーっとしてたあたしの前に笑顔。
その笑顔はまるで、お日さまみた〜い。
…………えっ!?
「あっ…バイバイっ!」
あたしの慌てた声に、
振り返って前を歩くのは巳波。
後から聞いた話によると…
サッカーのクラブで、部活を早退したんだってさ。
帰り道の途中にあたしがいたから、声をかけてくれたっぽい。
周りに誰もいなかったしね。
嬉しかったよ。
じゃあね、って言ってくれた時の可愛い笑顔は
どうやっても忘れられそうになかった。
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