「好きだよ」って言わないで
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じわじわと夏特有の暑さがあたしを襲う。

「暑ーい」

と、言ってみても何も変わるわけはなく、ただただ無駄な時間が過ぎていく。


クーラーを付けていないあたしの部屋は、窓を全開にしても涼しさがない。

チリンチリンと気休めに風鈴が鳴る程度だ。

ああ、宿題やらなきゃ、とか

今日の甲子園はどことどこがやるのかな、とか

暇な女子高生の頭の中はすっからかんだ。


そうやって他のことを考えないと、あの日の夜を思い出してしまう。

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