あなたがいたから、幸せでした。
ああ、やっと。

楽になれる。


荷物をまとめて、一目散に屋上へ向かう。


階段は、長くて大変な道のりに思えた。

けれども私は、息が切れるまで走りまくった。


だって、早く行きたかったから。

うん、逝きたかったから。


バァーーン


屋上の扉が開く。

勢い、よすぎちゃったかな?


でも、もう何だっていい。

やっと着いた。

やっと逝ける。


< 106 / 430 >

この作品をシェア

pagetop