あなたがいたから、幸せでした。


カシャリ


屋上のフェンスに、手を触れる。


かばんをゆっくりと下ろして。

フェンスをまたごうとした時だった。

それは突然で、考えてもいなかった可能性。





私の光––––––・・・





「生きろ」


ふと聞こえた、私が聞きたかった声。

どう、して。

こんな風に、誰かが止めてくれるとは思ってもいなかった。

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