あなたがいたから、幸せでした。


「いや。

俺さ、屋上に行ってる時に富山の姿見たんだ。

今日は先客かー、つって思ってたんだけど、

俺も後からついて行ったわけよ。

でも、お前があん時に落ちようとしてたのにはビックリしたよ。」


ってことは。

私よりも先に来ていて、

私の行動を一部始終見ていたって事ね。

あー、もう。

恥ずかしいったらありゃしないわよ。


「ねえ、何で止めてくれたの?」


下を向きがちに問うてみる。


「何て言うか、うん。

死んでほしくないって思っちゃったんだよ。

止めた時、俺もビックリしたんだけどな・・・。」


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