あなたがいたから、幸せでした。



そう、だったんだ・・・。


安西君も、無意識の内だったんだね。


「止めてくれて、ありがとう。

私、あなたがいなかったらそのまま逝ってた・・・」


小さく呟いた。

ふっと彼が笑って、


「そんなの、いつだって止めてやる。

今は、富山が生きてるだけでいい。

富山がいなくなってたら、後悔だけが残ったんだろうな。」


と言った。

そんな彼の言葉に合わせるように、

店内のBGMが切ないフレームになった。


なんか、人にそんな事言われたの初めてだから、

すっごく嬉しくなる。

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