あなたがいたから、幸せでした。
下を向きがちだった私は、
ハッと上を向く。
あれ?
私いつの間にこんな所にいるの?
階段を上がった覚えなんて、ないよ。
でも、
ここは屋上につながる扉の前で。
「ねぇ、私の事、苦手?」
いきなりだった。
彼女が突然、そんな事を言い出すなんて。
「・・・っ。
分かっ、らない・・・」
今の私には、それしか言えなくて。
他に言う言葉なんて、もうないよ。
あなたは、亜美さんは何故、そんな事を聞くの?
これから私に、何をするつもりなの?