あなたがいたから、幸せでした。
学校とは、そんなモノ〈side優夏〉
「優夏(ゆか)!早く学校に行きなさいっ」
っ・・・。
分かってるよ。
「も、もうすぐ行くから・・・。し、仕事に行かなくてもいいの?」
頭からかぶっていた布団を、
急いではがしながら言う。
「あんたが行かないからでしょう!?
あんたがそんなんだから、
学校言っても友達すらできないのよ!
それに、妹の雅(みやび)以上にきちんとできなくてどうすんの?
まあ、いいわ。
朝ご飯は作れるでしょ?
適当に作って、きちんと学校行くのよ。
仕事に行ってきますからねっ」
お母さんが怒鳴りながら家を出て行った。