あなたがいたから、幸せでした。
ザワザワ
グランドに出た私達は今、競技の練習をしている。
クラスでのリレーとか、全員やるやつ。
それ以外の自由に参加できるやつはぶっつけ本番。
「は~い、休憩してー。
水分補給はこまめにしなさいよー」
担任の声がして、私は屋上に向かった。
休憩時間は30分もある。
どんだけだよって感じだけど、
その休憩時間は有効に使わないとね。
ガチャ––––––
屋上の扉を開ければ、いつの間にやら彼が立っていた。
そう、拓馬だった。
ん?
何で拓馬はこんな所にいたの?
体育祭に不参加なのは分かったけど、
練習くらいはちゃんとやったっていいじゃない。