あなたがいたから、幸せでした。


私、最低だよ。

こんな酷い事しか言えなくて。


「もういいっ!

拓馬なんて知んない!大っ嫌い!!」


最後に1叫びして、私は屋上を出た。


ごめんね、拓馬。

大っ嫌いなんて嘘だよ。


気付いてよ。


ねぇ、お願い。

そんなに悲しそうな顔をしないでよ。


ごめんなさい。

私が悲しませたくせに、悲しまないでっておかしいよね。



たとえ拓馬が私を嫌いになったとしても、

私は拓馬を嫌いになる事はできないから。


命を救ってくれた恩人に、私は酷い事をした。


時間を戻してよ。

神様。

酷い事言っちゃった私は、どう償えばいい?




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