あなたがいたから、幸せでした。


「馬鹿すぎて笑えちゃう・・・」


ぼそりと呟いてみた。


何で声に出しちゃうんだろう。

誰かに聞いてほしいわけ?

きっと呟いたところで、誰も耳を傾けない。


うん。

分かってるってば。


ツゥ––––––


悲しいのか、辛いのか


それさえも分からぬような涙が一筋。

何で。

今悲しいのは、辛いのは。

彼の方なのに。

私は何でこんなに涙が流れるの?


おかしいよ。

涙線の緩み過ぎなんだ、きっと。



校舎から離れた私は、空を見上げた。




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