あなたがいたから、幸せでした。


「ちょっと・・・

こいつマジ何なの?

亜美の事を呼び捨てとか、・・・亜美も堕(お)ちたね」


そうやって冷めた口調で言う麻菜ちゃんに、しまったと感じた。


「麻菜・・・何でそんな事言うの?

私達、友達じゃない。酷いよっ!」


あ・・・

拓馬がこっちを見てる。

私を、見てる?


拓馬を怒らせた私が悪いんだけど、

こんなにも仲直りが早くしたいって思える。


やっぱり亜美のおかげかな?


「あっ、亜美はっ

何であたしを見捨てようとするの!?

初めからあたし達は友達じゃなかったって事!!?」


麻菜ちゃんが取り乱す。

クラスのみんなから注がれる視線は、次第に麻菜ちゃんへ集まってゆく。





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