あなたがいたから、幸せでした。


もう、亜美には情が移ってしまっているし、

どうしようもない。

けれど。


––––––もし、これで失敗してしまったら。

私は友達に最低な事をすることになる。

友達は麻菜達。

大好きな大好きな、麻菜達よ。

ずっと一緒だったのに。

私の事、どう思っているのかは分からない。

私が

『富山をイジメて。』

と言った時、みんな反対をした。

『富山さんは、いい子だから。』

と。

でも私は言った。

『お願いだから』

と。

その真剣な声音に負けたのか、

『亜美の頼みだから』

と、真剣に返してくれた。

私がイジメて、と言った時、彼女達は顔を渋らせたのに、

今では楽しんでやっている。

それは少し怖かった。

私は友達じゃなくなるように仕向けさせた。

結局これはフリなだけだけど。

私達は友達、いや大親友だから。

あいつがいないところでは、たくさん話す。

それが私達。私に協力してくれる子達を、裏切りたくない。

だから。

私は絶対に、失敗しないようにする。––––––




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