あなたがいたから、幸せでした。
亜美は、大変なモノを背負っているのだ。
それは変わりようのない事実で。
明の復讐は、望まれているモノでも、望まれていないモノでも、
復讐と称して亜美が実行する。
復讐を称したモノは、優夏にふりかかる。
それで優夏が奈落のどん底に落ちた時、
それは成功となす。
そして、
明は喜ぶ。
単純なのに、単純でないように思えるのは、
亜美の〝要らない気持ち〟があるからだ。
もしも亜美が優夏に情を移しさえしなければ、
簡単に復讐できる。
簡単なのに、できない。
やはりそれは、優夏に情が移ったからであり、
亜美自身もとうに気づいている。
〝死ねばいい〟という思いも、
今では全くわいてこない。