あなたがいたから、幸せでした。


私がこの時分かってあげなかったのがいけなかったのかな。


だから、明が––––––



2日後


『ただいまぁー』


私がそうやって言うと、


『何呑気な事言ってんのよっ!

今大変な時に。聞いてないの?明君が・・・』


明?

明が何かしたの?


『明が・・・どうしたの?』


自分の震える声を聞いて、きっと悪い事を考えてる、と思ってしまった。


『明君、腕を切ったの。』


『明が?

腕を切るって、そんな事・・・』


『違うのっ!自分でよ。』


『えっ・・・。自殺未遂なの??』


そこまで言って、お母さんは頭を振った。


じゃあ大丈夫じゃない、って思っていたら


『明君、明君はねぇ––––––・・・』


ゆっくりとお母さんが口を開く。




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