あなたがいたから、幸せでした。


お母さんが珍しく嫌味もなく話しかけてくると思ったら、

そういう深刻そうな話なんだ。


何でお父さんが、と思ったけど、

そこは何も問わずにおこう。


「分か、った」


私は前よりも少し食べられるようになったご飯を食べ終えて、

キッチンに向かった。


どうして私が。


何で4人で。


話し合わないといけないような大切な事?


私無しでもいいじゃない。

私はこの家族の。

この家族の!


この家族、を。

そう、この家族を〝崩壊〟させてしまった張本人。


私は邪魔になるだけなのに。


また怒りを。

あらわにしてしまったらどうしよう。




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