あなたがいたから、幸せでした。


耐え切れなくなるくらいの

不安に押しつぶされてしまいそうで。


私は。


そうか。


私は怖いのね。


この不安の塊が何なのか分からないけれど、

とにかく私は〝怖い〟のよ。




「お姉ちゃん・・・、おはよう。」


いつの間にか雅が来ていて、

私にあいさつをしてくれた。


「おはよう、雅」


私もおはよう、と返してマジマジと雅を見る。


雅は本当に可愛いな。


私なんかとは比べ物にならないくらいに。


きっと雅はモテる。


私なんかとは違って、制服も違和感なく着れている。


私のおさがりなのに、雅は嫌だとも言わずに着てくれている。




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