あなたがいたから、幸せでした。



私がリビングに入って気付くのは。

––––––お父さんがいた事。


「お父さんっ!?」


驚いた雅が真っ先に声を上げる。


今、私達家族は。


そろった。


「ねぇ、お母さん。

何のために呼んだの?」


少し自分が思っていたよりも低い声が出た。


リビングのソファーに

もたれかかったお父さんを睨む。

何で今頃、こんな・・・。


お父さんの髪に白いモノが増えたのは、

気のせいかな。

お母さんだって、

この1年で増えたと思う。


お母さんはきっとストレスから。

お父さんは・・・何でだろ。






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