あなたがいたから、幸せでした。
体育祭〈side優夏〉
「さー!いよいよ始まりました。
今年も盛り上がっているようですっ!
第37回、体育祭ですっ!!!」
アナウンスの声に、〝私達〟は反応した。
私達というのは、私を含めた8人の事である。
今ではみんなの名前をちゃん付け無しで呼んでいる。
「麻菜ー、もう私疲れちゃったよー」
「はぁ!?もー、これだから優夏は~」
そうやって私達は笑い合う。
「優夏って意外と面白い子だよね。」
ラ、ラナ・・・
それは一体どういう・・・
「褒めてるんだって、たぶん」
うん、アリス、
全然ホローになってないからね。
「でもー、もう体育祭とか早くない?」
「ホント、ホントー」
「いつの間にか6月の上旬じゃん。
ってか、6月始まったばかりじゃん。」
「だねー。
いろいろあったけど、早かったなぁ~」