あなたがいたから、幸せでした。


両親もそんな意見に了承してくれた。


けど。

優夏はどうするんだろう。


俺がいなくなっても大丈夫なのか?

そこまで心配しなくてもいいとは思うが、

内心怖い。


優夏の命は俺が無理やり〝守った〟から。


守ったなんて、優しいな。

救ったのでもなければ、

無理やり〝生きさせた〟んだ。


だから。

どうか優夏が。

俺がいなくなった世界でもやっていけますように。


優夏にはこの病気の事は言わない。

というよりも、

〝言えない〟んだ。



ごめん。

けど。

俺には言えないよ、優夏。





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