あなたがいたから、幸せでした。
痛い?
そんなモノも、もう感じはしない。
痛い、と思う事さえできない。
感覚が、麻痺している。
立とうとしても立てないし、
息をしようと思っても息ができない。
いつからこんなにできない事が増えたんだ?
今日だって、まだこんな事くらいできていた。
優夏が来た時だって冷静だったし。
手紙は、渡せたし。
俺が死んだときに開けて、って言ったけど
もうそろそろ開けなきゃいけないかもしんない。
俺、もう限界かも。
重たい瞼(まぶた)を開けた時だった。
最初に瞳に映ったのは、
優夏だった。
次に母さんが目に映り、
医者が見えた。