あなたがいたから、幸せでした。
もちろん死にたくないけど、な。
でも、今だって心臓にすごい圧力を感じる。
握りつぶされそうな感覚。
「拓馬。
私はこの手紙開けないよ。」
それがどういう意味か分かった俺は、
首を横に振った。
ダメだ。
俺が死んだら絶対に開けないと。
俺の事細かな気持ちがつづられているそれを。
「だって、拓馬が死ななかったらいいだけでしょ?
じゃあ、頑張って生きようよ、ね?」
俺の目からこぼれ落ちる水滴に、
俺は顔をしかめながらも
ありがとう
と呟いた。