あなたがいたから、幸せでした。
拓馬の両親はパットこっちに目を向ける。
「この最後の手紙・・・
両親に渡してほしい、って書いてあったんで。
受け取ってください。」
「・・・」
少しの沈黙の後、
彼の両親は黙ってそれを受け取った。
「・・・そうだ、1ついいかしら」
「はい。」
「拓馬、あなたの事が好きだったようだから・・・
いつでもいいから、
良かったら家に遊びに来てちょうだい。
といっても、私も気に入ったのだけれど。
どうかしら、優夏ちゃん。」
私が、拓馬の家に?
拓馬のお母さんは私を気に入ってくれてるんだ。
じゃあ。
「はい!喜んで!」
「ふふ、良かったわ。
家の地図書くから、ちょっと待っててね。
何年でも、何十年でも来てちょうだい。」