あなたがいたから、幸せでした。
そのおばさんの言葉に、
私の胸に熱いモノが込み上げてきた。
「うう、はい・・・」
嬉しかった。
ただ。
いつでも来ていい、って言葉。
そして、何年経っても来ていい
っていう事。
おばさんは、サラサラっと地図を描いて、
私に渡してきた。
「はい、汚くてごめんなさいね。」
「いえ。ありがとうございます!」
私が、おばさんと呼ぶのでは呼びにくいな
と思って言ってみると、
「ああ、ごめんね。
名前を言うのを忘れていたわ。
私は安西 史江(ふみえ)。
こっちが、安西 タカヤ。
よろしくね、優夏ちゃん。」
「・・・っ、はい!」