あなたがいたから、幸せでした。
今まで生きてて分かった。
治らない病気は治す。
絶対治すという強い意志があれば、
治る事があると。
私が担当してきた患者の中で、
3人も死なせてしまった。
私は無力なんだ、
とその時何度も思ったけど、
拓馬の写真のおかげで何とかなった。
ロケットペンダントの中に入れた写真は、
今でも私の大切なもので、
忘れられない思い出の仲の1つ。
そして、お守り。
カチリと開けば、
いつでも拓馬の笑顔があって。
何度も何度も見た。
拓馬にあった〝ごめんね〟の気持ちは、
今やもうあまりない。
ごめんね、と思うのは
救ってあげられなかったという事。