あなたがいたから、幸せでした。


ついさっき、

1人の女の子の手術が成功した。

あとは、

この子の脅威の回復力で治っていくだけ。



「今日は私の勤務はこれで終わりよね?」


「はい、今日はドクターは昼までなので」


「じゃあ、帰るわね。

また何かあったら連絡をちょうだい。」


「はいっ!」


そして私は足早に出ていった。


向かった先は、拓馬のお墓。


電車に乗って30分、

病院からはそれだけの時間しか要さない。


拓馬のお墓は、いつも誰かが綺麗にしている。


たぶん史江さんだろう、と私はふんでいる。

タカヤさんも時々手伝っていそうだけど。






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