あなたがいたから、幸せでした。
ん––––––?
誰かが私を、助けてくれた?
さっきの声は、男の子だよね?
私、仲の良い男子なんていないよ?
もし、もし誰かが私を助けてくれたのなら––––––
〝ありがとう〟って言わなくちゃ。
でも、その男子が誰かも分からない。
少しハスキーな声で、凛(りん)としていて。
声変りはもう終わっていて、
背が高いって事が想像できそうな声だった。
あなたは、誰ですか?
問おうにも問えないけど、
このクラスの人には間違えない。
「遊びだとしても、人の命は大切にしろよな。」