あなたがいたから、幸せでした。


温かな神父の声に、

私はこう答える。


「誓います」


ハッキリとした口調だった。

彼が大好きなんだな、

と改めて実感したよ。




「新郎、志場浩平」



「汝、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、

これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」



「誓います」


浩平の大きな声に、

みんなは息をのむ。







「それでは、誓いのキスを。」










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