あなたがいたから、幸せでした。
私はずっとうつむいていて、
ガラッという、
その人が教室を出ていく音がしたと同時に顔をあげた。
だから、その人の顔がどんなかは分からなかったんだ。
ただ分かったのは、ハスキーボイスで、
このクラスの人だという事。
助けてくれた、とかは考え過ぎで、
それこそ自意識過剰だったかもしれない。
けど。
嬉しくなるくらい、いいでしょ?
心の内で思う事くらいなら許されるし、
誰にも迷惑なんて掛けないもんね。
本当に自意識過剰だったかもしれないけど。
はははは・・・。
「ちょっ、何よあれ!
ほんっとうにムカつくんだけど!」