あなたがいたから、幸せでした。


私はずっとうつむいていて、

ガラッという、

その人が教室を出ていく音がしたと同時に顔をあげた。


だから、その人の顔がどんなかは分からなかったんだ。


ただ分かったのは、ハスキーボイスで、


このクラスの人だという事。

助けてくれた、とかは考え過ぎで、

それこそ自意識過剰だったかもしれない。

けど。


嬉しくなるくらい、いいでしょ?


心の内で思う事くらいなら許されるし、


誰にも迷惑なんて掛けないもんね。


本当に自意識過剰だったかもしれないけど。

はははは・・・。



「ちょっ、何よあれ!

ほんっとうにムカつくんだけど!」






< 43 / 430 >

この作品をシェア

pagetop