お金より体力が大事?
よくわからないうちに時間が過ぎていき、高岡由樹は小花をマンションの前まで送っていった。
「今夜はありがとう。また誘ってもいいかな?」
「ん~~私けっこう忙しい人だから、あんまり時間はないんだけど・・・。」
「俺も忙しいからなかなか時間はできないんだけど、今日みたいなくらいだったらときどきはダメかな?」
「今日くらいなら・・・いいかな。」
「おーーーっし、じゃ、今度な。」
「ええ。・・・あれ?連絡なんてどうやってとるつもりなのかしら?
電話もメルアドも教えてないのに。」
由樹は帰り道にフフッと不敵な笑いを浮かべていた。
(彼女が晴波優樹菜だったとはな・・・。若い女だとはきいていたが、わりと近いところに住んでいたとは。
それに・・・かわいい!
ものおじせずに、はっきりと俺にむかってものを言うのもいい。
かといって礼儀知らずなわけじゃない。
でも、俺の正体も近いうちに言わないとな・・・。
ただの文房具フェチだと思われるのは困るからな。
文学上のライバルだが・・・デートもいいし、いっしょに暮せばベストセラー一家になるな。
なんかうれしい響きだ。)
何もまだ知る由もない小花は、疲れた理由でベッドに倒れこむだけだった。
翌日、少し疲れの残る体で、S&Y社へ出て幸鷹に会う。
小花はどんどん組まれているプログラムをこなしていった。
昼休みになって幸鷹は別の仕事で小花のそばから離れると、小花はソファで間もなくウトウトと寝てしまったのだった。
「やっぱりな・・・あまり顔色がよくないと思ったら、疲れていたんだな。」
もどってきた幸鷹は午後の予定を変更して、医務室のベッドで小花を眠らせた。
気がついた小花は、自分が3時間も寝てしまったことに驚いていたが・・・その後、ひとりで帰宅した。
「いいのよ、これで。」
夕方、小花はマンションを出ると、自転車で近くを走り始めた。
すると、後ろから自転車で追ってきた人物がいた。
「なぜ、俺にことわりもなく、勝手に帰ったんだ?」
幸鷹がかなり怒った様子で小花にきいた。
小花は少し無視するかのように走っていたが、しばらくして自転車を止めると、言葉をぽつりとこぼした。
「もういいんだってば。
幸鷹さんは幸鷹さんのお仕事すればいいじゃない。
私は出資者ではあるけれど、住む世界が違いすぎるし、私は私の仕事をするだけ。
もちろん学生だから、勉強もするけどね。
私なんかに貴重な時間をとられなくていいから。
明日から、普通のトレーナーさんつけてくれたらいいから。ねっ。」
「どういうことだ?俺は君に恩がいっぱいある!
何でもやると約束もした。
なのに・・・どうして俺を蚊帳の外にするんだ?」
「決まってるじゃない。
あなたは・・・美しい広告塔って見るだけでいいから。
見てるだけでいいの。
せいぜい、握手してもらえればラッキーくらいが丁度いいんだわ。」
「そうだったんだ・・・見るだけか。
俺はスクラップブックまで詳しくとっておいてくれたってきいてすごく喜んだのに。
君の力になれるんだったら・・・って思ってがんばったのに。
わかった。いろいろとありがとう。」
「今夜はありがとう。また誘ってもいいかな?」
「ん~~私けっこう忙しい人だから、あんまり時間はないんだけど・・・。」
「俺も忙しいからなかなか時間はできないんだけど、今日みたいなくらいだったらときどきはダメかな?」
「今日くらいなら・・・いいかな。」
「おーーーっし、じゃ、今度な。」
「ええ。・・・あれ?連絡なんてどうやってとるつもりなのかしら?
電話もメルアドも教えてないのに。」
由樹は帰り道にフフッと不敵な笑いを浮かべていた。
(彼女が晴波優樹菜だったとはな・・・。若い女だとはきいていたが、わりと近いところに住んでいたとは。
それに・・・かわいい!
ものおじせずに、はっきりと俺にむかってものを言うのもいい。
かといって礼儀知らずなわけじゃない。
でも、俺の正体も近いうちに言わないとな・・・。
ただの文房具フェチだと思われるのは困るからな。
文学上のライバルだが・・・デートもいいし、いっしょに暮せばベストセラー一家になるな。
なんかうれしい響きだ。)
何もまだ知る由もない小花は、疲れた理由でベッドに倒れこむだけだった。
翌日、少し疲れの残る体で、S&Y社へ出て幸鷹に会う。
小花はどんどん組まれているプログラムをこなしていった。
昼休みになって幸鷹は別の仕事で小花のそばから離れると、小花はソファで間もなくウトウトと寝てしまったのだった。
「やっぱりな・・・あまり顔色がよくないと思ったら、疲れていたんだな。」
もどってきた幸鷹は午後の予定を変更して、医務室のベッドで小花を眠らせた。
気がついた小花は、自分が3時間も寝てしまったことに驚いていたが・・・その後、ひとりで帰宅した。
「いいのよ、これで。」
夕方、小花はマンションを出ると、自転車で近くを走り始めた。
すると、後ろから自転車で追ってきた人物がいた。
「なぜ、俺にことわりもなく、勝手に帰ったんだ?」
幸鷹がかなり怒った様子で小花にきいた。
小花は少し無視するかのように走っていたが、しばらくして自転車を止めると、言葉をぽつりとこぼした。
「もういいんだってば。
幸鷹さんは幸鷹さんのお仕事すればいいじゃない。
私は出資者ではあるけれど、住む世界が違いすぎるし、私は私の仕事をするだけ。
もちろん学生だから、勉強もするけどね。
私なんかに貴重な時間をとられなくていいから。
明日から、普通のトレーナーさんつけてくれたらいいから。ねっ。」
「どういうことだ?俺は君に恩がいっぱいある!
何でもやると約束もした。
なのに・・・どうして俺を蚊帳の外にするんだ?」
「決まってるじゃない。
あなたは・・・美しい広告塔って見るだけでいいから。
見てるだけでいいの。
せいぜい、握手してもらえればラッキーくらいが丁度いいんだわ。」
「そうだったんだ・・・見るだけか。
俺はスクラップブックまで詳しくとっておいてくれたってきいてすごく喜んだのに。
君の力になれるんだったら・・・って思ってがんばったのに。
わかった。いろいろとありがとう。」