お金より体力が大事?
幸鷹は遠い目をしながら、そういった。


「そこで思い違いをしていたのがわかってよかったじゃない。」


「へっ?」


「人間間違ったことをしていれば、どこかで自分にかえってくるものでしょ。
体の作り方が間違っていたと反省できた瞬間だったのよ。

その時は悲しかったでしょうけど、今こうやって幸鷹さんの作った料理でもって私がベストセラーになる作品を書いている。
そして、私はベストセラーの作者として讃えられるの。
幸鷹さんの勉強はちゃんと役にたったというわけね。」


「なんだ、それ。ぷっ!うぷぷ!あはははは。」


「何笑ってるのよ。私は栄養は体を動かすだけじゃないってといてあげたのよ。
頭の栄養にもなってるの!
真剣よ。笑わないでよ。」


「わ、わかった。わかったよ。
(ほんとに君って人は優しい人だな。君にかかるとあのときの後悔が嘘みたいに思えるよ。)

じゃあさ、俺はそんな君のために恩返しをしなきゃな。」


「へっ?」



「今夜はいろいろ不自由で困っている君のために、お風呂を手伝ってあげよう!
自分で出入りするのも、メイドさんに手伝ってもらうのも大変だろ?

俺は日頃、鍛えてるし、腕力にも自信があるから・・・ねっ。」



「な、何いってるのかしら?
いくら幸鷹さんがおっちゃんでも、私はそこまであまえないから。」


「いくらでもあまえてくれていいんだよ。
それに俺たち、10も離れてないだろ。

それから・・・いい思いするのは俺だけじゃない。
小花も俺の体を好き放題見れるだろ。
小説のネタになりそう・・・とか思わない?」


「ネタ・・・に?
(筋肉質この上ないくらい鍛え上げられてる体にはものすごく引き寄せられるけど・・・)

あぁぁあっぁああ!そういうのはダメ!
やっぱり、ダメ。
それ以上寄ったらダメ!殺す。いや、私・・・死んじゃうから!」


「じょ、冗談だよ。
でも、困ったなぁ。
今日はメイドさんや女子職員は毎年恒例の女子会だって、いなくなっちゃったんだよな。
明日までお風呂なしなんてかわいそうだし・・・。」


「そうだったんだ。
じゃ、明日でいいわよ。」


「だめ!若い女の子が生理日でもないのに、お風呂もシャワーもなしなんて今の次期、ダメだって。

やっぱり、俺が手伝おう。」



そう幸鷹がそう言い終わらないうちに、小花を抱き上げようとしたときだった。


ばっちーーーーん!


「うわぁ!」


「いい加減にしてよ!
私は・・・私はそういうの嫌なの!」


そういって小花は松葉杖をつきながら、自分のベッドまでそそくさともどっていった。







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