お金より体力が大事?
小花は驚いたまま話をきいているしかなかったが、真崎祐司といっしょにいて話をきいてくれてるときのことを思い出すと、どう考えても悪い人だとは思えなかった。
ひとりぼっちの小花のことを思いやって、いたわってくれて、そのうえ、甘えさせてくれた。
おかしいなと思ったのは今週になってからのことだ。
「そんなに好きになったのか?
あいつのこと。」
「好きだったよ。でも・・・なんか恋人とかじゃないな・・・って思ってた。
お父さんがいたらきっとこんな感じなんじゃないかなって。」
「ぷっ、親父か・・・!あははは。」
「いいじゃない。祐司さんと話してると、祐司さんはあまりしゃべらないのに、私がいろんなことをしゃべるのを楽しそうにきいてくれて、ほとんど否定なんてしないの。
そんなの初めてで・・・私の話を最後まできいても怒ったり、文句言わない人なんていなかったから、うれしかった。
事情をきいたら、やっぱり優しいお父さんだったんだね。」
「俺は文句が多いかもな。
だけど1つだけ言いたいことがあってな。」
「私にいいたいこと?」
「ああ。俺は飾り物や広告塔として生きるのは嫌だ。
っていうのは前にも言ったよな。
で、君は自分の準備ができてないみたいなことをいろいろ言ってたよな。
だから俺とは距離を置かないと付き合えないって。」
「私はべつに幸鷹さんを嫌ってるとかじゃなくて・・・」
「ああ、わかってるさ。
嫌ってるんじゃない、好きでいてくれているというのもわかってる。
けど、この半年間離れていてわかったんだが、俺は君が準備ができていようとできていなかろうと君のそばに居たいんだ。
いろんなことを忘れようと思って仕事だって必死になってやったし、経理や経営の勉強だって部長や指導係の先生にきてもらってかなりやったんだ。
なのに仕事や勉強がどんどん高度になっていっても満足できなくてさ・・・どうしてなんだろうって考えたら、俺のいる会社はS&Y社なんだって気付いたんだ。
小花と幸鷹の会社だろ。
出資したのは君だけど、俺のドジからスタートして君が助けてくれてできあがった会社だ。
もちろん、そこに雇ってもらってまだ文句言ってるなんておかしいこともわかってるさ。
でも、今回のことを調べ上げてる途中にどれだけ俺が心配したかわかるかい?」
「ごめんなさい・・・。」
「もし、俺が来るのが遅かったらと思うと、俺は震えが止まらないんだ。」
ふと、小花が幸鷹の手を見ると、指先が両手とも震えていた。
「カッコ悪いな。
俺も親父扱いされても、文句はいえないやつなのにな。
なぁ、これからおまえの家に行っていいか?
俺の家に来るのでもいいけど。」
「私が幸鷹さんの家に行きます。」
ひとりぼっちの小花のことを思いやって、いたわってくれて、そのうえ、甘えさせてくれた。
おかしいなと思ったのは今週になってからのことだ。
「そんなに好きになったのか?
あいつのこと。」
「好きだったよ。でも・・・なんか恋人とかじゃないな・・・って思ってた。
お父さんがいたらきっとこんな感じなんじゃないかなって。」
「ぷっ、親父か・・・!あははは。」
「いいじゃない。祐司さんと話してると、祐司さんはあまりしゃべらないのに、私がいろんなことをしゃべるのを楽しそうにきいてくれて、ほとんど否定なんてしないの。
そんなの初めてで・・・私の話を最後まできいても怒ったり、文句言わない人なんていなかったから、うれしかった。
事情をきいたら、やっぱり優しいお父さんだったんだね。」
「俺は文句が多いかもな。
だけど1つだけ言いたいことがあってな。」
「私にいいたいこと?」
「ああ。俺は飾り物や広告塔として生きるのは嫌だ。
っていうのは前にも言ったよな。
で、君は自分の準備ができてないみたいなことをいろいろ言ってたよな。
だから俺とは距離を置かないと付き合えないって。」
「私はべつに幸鷹さんを嫌ってるとかじゃなくて・・・」
「ああ、わかってるさ。
嫌ってるんじゃない、好きでいてくれているというのもわかってる。
けど、この半年間離れていてわかったんだが、俺は君が準備ができていようとできていなかろうと君のそばに居たいんだ。
いろんなことを忘れようと思って仕事だって必死になってやったし、経理や経営の勉強だって部長や指導係の先生にきてもらってかなりやったんだ。
なのに仕事や勉強がどんどん高度になっていっても満足できなくてさ・・・どうしてなんだろうって考えたら、俺のいる会社はS&Y社なんだって気付いたんだ。
小花と幸鷹の会社だろ。
出資したのは君だけど、俺のドジからスタートして君が助けてくれてできあがった会社だ。
もちろん、そこに雇ってもらってまだ文句言ってるなんておかしいこともわかってるさ。
でも、今回のことを調べ上げてる途中にどれだけ俺が心配したかわかるかい?」
「ごめんなさい・・・。」
「もし、俺が来るのが遅かったらと思うと、俺は震えが止まらないんだ。」
ふと、小花が幸鷹の手を見ると、指先が両手とも震えていた。
「カッコ悪いな。
俺も親父扱いされても、文句はいえないやつなのにな。
なぁ、これからおまえの家に行っていいか?
俺の家に来るのでもいいけど。」
「私が幸鷹さんの家に行きます。」