お金より体力が大事?
小花は半年にわたるドキュメントの原稿を2日で書き上げた。

そしてドキュメントを祝うパーティやイベントがたくさんある中で、執筆活動をしていた。


幸鷹は小花が足が治ってからもずっと小花と同じところで暮らしている。


「なぁ、まだドキュメント本関係のイベントが連日ある状態なのに、何を書いてるんだ?
日記じゃないだろ?」



「あら、どうして日記じゃないっていえるの?」



「日記はパソコン派じゃなかっただろうし、仕事してるときの顔をしている。」



「そうね、仕事かな。」



「新しい仕事はまだしない約束だろ?
それとも、何かひらめいて書きとどめておかないとマズイこと?」


「ええ、マズイかなって思うわ。
だって、このお話はノンフィクションだもん。

主人公は幸鷹さんで、書いているのは私。
そして、2日前から新キャラクター登場になったのよ。」


「新キャラクター?なんで主役が俺?
しかも、そのまんまの役名なのか?」



「お金より体力があった方がひとのためになれるし、ひとだって作れちゃうのねって話。」


「はぁ?作れちゃうって・・・まさか・・・」


「うん、新キャラはまだお腹の中よ。
だから書きとめておかないと・・・ねっ。

あ~~ん、私はまた休学になっちゃうわ。
わかんないとこはまたお勉強につきあってね。」



「や~~だね。俺はそのときにはイクメン中だからな。
あはははは。」



幸鷹は体力があるばかりが前に出るのは嫌だと思いながら、小花を相手にしてしまうと、お金はあっても必要経費以外は使ってないことに気付かされていた。

それよりも、いっしょにいることや会話すること、日常の何気ない出来事がとても感動的なことになるのが素敵な日だと思えた。

やっぱり、俺は体力派ってことだよな。

「やっほ~~~い!いて・・・いてて・・・腰にきた。」


側転や後ろに宙返りした幸鷹は腰をなでながらも笑う。

小花もクスッと笑いながら手をたたきながら幸鷹にかけよって腰をさする。


「育児をする気ならS&Y社のジムで鍛えなおしね。」

「ほんとだ。あははは。」




おしまい
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