私とあいつの関係 *ステキな婚約者*
「丸井。……ごめん。お前の気持ちには応えられない」



 もちろん断った。



 だって丸井は俺にとって大事な女友達だから。




 丸井は顔を下に向けて、今にも泣き出しそうな声でこう言った。




「もし……。もし私が中学の時に告白してたら、付き合ってくれてた……?」



「え……?」



「藤堂さんじゃなきゃダメなの……?」



 パッと丸井の方を見る。



 ……何で華音の名前が出てくるんだよ……。
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