最後の龍の華②
こんな、学校にボスとか出ないしまぁよくて門番付近だろうなー




そういえば最近執務ばっかだったから体がなまってるなー、運動したいから門番だろうがなんだろうがなんでもいいから出てきて討伐したりできないかな??





ギルドの討伐依頼書に挑戦したらいいか?
あっでも長だから無理かな?んー、彗が学生してこいって言ってんだから別にいいんじゃない?






「龍華?お前の番だぞ」





琥珀に揺すられ、意識がハッとする
うわー、トリップしてたじゃん。



「大丈夫か?」




「あーうん」





壁画の前に立っている奈留にどうぞーって前に通される。
奈留も弥生もはめ終わったみたいだ。




壁画に目を向けると、龍の眼が片方空いていて、はめ終わった他の四獣の眼には爛々と光っている結晶があった。なんか待ってるみたいに光ってるわね。





手の中にある結晶を一度見つめ、もう一度強く握りしめる、目を閉じ精神を統一させる。はめ込む事だけかもしれないけどこれは儀式に一種だ、これぐらい必要で何より自分自身が緊張してたから。





落ち着け私。






目を開け、結晶を慎重に眼にはめ込む。







パチっとはめ込んだ後、虎の眼の片方が消えていく。次は琥珀の番だ。





「琥珀」




琥珀と目があいコクリと頷いた。
琥珀に今いる場所を譲る、琥珀がはめ込むのを横でそっと伺う。






儀式のラスト、締めをくくるのは金色の虎。








パチっ。










何回も響いた音がやけに鳴り響いた











光続け、待ち続けていた結晶達がひときわ光り輝く。






眩し過ぎて目が開けられない。
視界が狭い中、6つの光が交差しまるで虹みたい。




徐々に弱まり、光が失ってただの石がキランとそれぞれの眼におさまっていた。







「ふぅー。これで終わりですね」







奈留の声に意識が戻ってきた。
あんなきれいなものを見せられたら放心するわ。現に奈留以外の人達は放心してたもの、戻ってきた人達を確認してから





「ご協力ありがとうございました」





みんなにお辞儀をする。








「そんな、かしこまらないで良いのに」






「陽向の言うとおりです。龍華さん顔を上げてください」





「いいえ、結晶石を作ってもらい皆さんが協力していただいたから成功しました。本当にありがとうございます」






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