最後の龍の華②

「貴重な体験とその儀式に携えた事ができたからこっちがお前に感謝しないといけない。ありがとう」




琥珀がそう言い私に向かって頭を下げる。
それに習って他のみんなも下げる。





「えぇ？！顔上げて？！おかしな光景だからね？！これ！！」





みんなで頭を下げあっていて、おかしい光景。





「じゃあ、おあいこだな」





「そういう意味だったけ？それ」





「気にするな。気にしたら負けだ」





真顔で言われたら、何も言えない。
琥珀の真顔って怖い。美形だからなーなんでも決まっちゃうんだけど、真顔は怖いわ







チラッと時計を見ると千草と約束している時間になっていた。






「じゃあ、そろそろ私帰るね」






「授業受けなくていいのかよ？」







歩きだそうとした時に翡翠に呼び止められる。





「うん。今日は紹介だけの予定で結界もつくる事ができたら帰ってこいって言われてるの」






「へぇー誰から？」





「んー。内緒」






それじゃあねーといいながら扉を閉める