最後の龍の華②





えぇー?!
なんで、担がれたわけ?!



「ちょっと!降ろして!」


バタバタとやってみるけど、ビクともしない。



「こら。じっとしてろ」




こら?!こらって!!
私をなんだとおもってるわけ?!
しかも、全力でバタバタとしているけど何も思ってないわけ?痛くないの?





なんか、それはそれで癪にさわる。
今度は目の前の琥珀の背中を殴ってみる。





あれ?意外と硬い。
そういえば、細いなーっと思っていたけど、予想していたよりも筋肉がついてる。
ガチガチってわけじゃないけど、、、



ふと周りを見渡す



ぞろぞろと四天王のみんなを引き連れ、肩には私を担いで、王様のように廊下を歩いて行きあまりの迫力に通行人は横によけてお辞儀していたりキャーキャーしている。
なにこの大名行列。みんなはこれが普通って感じで歩いているから、これは毎回おきてる現象なのだと気づいた、それは知らなかった....私この学園に全然いなかったんだんだーと思った。




「あれ?龍華ちゃんもう反抗しないの?」




目の前まできた弥生。
私は項垂れていた顔をあげて、苦笑い。




「だって、ビクともしないもん」




「そかー。まぁ賢明な判断だよねー。琥珀くんには敵わないよねー」




ニコニコとしているけど、なんだろ?
その笑顔に、苛つくというかぶん殴りたいなーとか思っちゃう気持ち。




「そうだそうだ!龍華ちゃんはさー」




「おいおい、何楽しいことやってんの?」





弥生の肩に腕を回してきて目の前に現る翡翠。




「なんもしてないじゃんー?」




「いやいや、してた」




「えー、何言ってんのかわかんなーいー」





あーあー、やだやだ。
まーた、始まった言い合いに目を背ける。
この幼稚な争いはしないといけないお決まりなの?
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